睡眠中に脚がつる?こむら返りの原因と対策について
2022/05/21
寝起きや睡眠中に脚がつってしまう「こむら返り」という現象は、どなたでも1回は経験したことがあるのでしょうか?。
「こむら返り」は、主にふくらはぎの筋肉が収縮してけいれんすることで起こります。
自分の意志と関係なく、脚の筋肉が突然痙攣し、筋肉が収縮したままで硬直して元に戻りにくくなります。
ひどい時には数分間強い痛みに襲われ、連続で起こることもあります。
症状が強い場合は筋繊維が傷つくこともあり、筋繊維が傷ついた場合は痛みが収まった後も、痛みや違和感が残る場合もあります。
「こむら返り」自体は病気ではありませんが、頻発する場合は病気が隠れている場合もあるので注意が必要です。
脚がつる(こむら返り)が起きる場所
ふくらはぎがつった経験がある方が多いと思いますが、ふくらはぎ以外でも
・ 太もも
・ 足の指
・ 足の裏
・ 足の甲
などがつることがあります。
世代によって違う「こむら返り」のタイミング
若い世代の場合は、足を激しく使う運動をしている時に汗をかいて、脱水状態になった時に「こむら返り」が起こりやすいです。
中高年の場合は、軽い運動中でも起こりやすく、睡眠中にも起こりやすくなります。
また中高年は加齢にともなって筋肉量が減少するので、硬くなった筋肉をほぐす(筋肉を復活させる)+適度な運動が、こむら返りの予防に有効です。
より重症の方になってくると、普段ほとんど使っていない筋肉があり、筋肉のアンバランスがこむら返りを繰り返す原因であることも多いです。
睡眠中に「こむら返り」が起こりやすい理由
睡眠中は汗をかいて体温を下げようとする機能が働くので、軽い運動をした時に近い状態になり、軽度の脱水状態になっているので「こむら返り」が起こりやすくなります。
睡眠中は、脚の甲とすねが一直線になる状態が長時間続くことで、感覚器官の働きが鈍くなるからと言われています。
仰向け寝が多い人の場合、掛け布団が重いと、足首の関節が伸ばされて、「こむら返り」が起きやすくなります。
健康に問題がない人で「こむら返り」が多い方で、もしも重い掛け布団を使っている人は、軽い羽毛布団などに変えてみるのも一つの手です。
こむら返りになりやすい人
筋肉バランスが良くない人、妊娠中の人、糖尿病、肝硬変、腎不全を患っている人など。
ただし病名がつくような病気や健康上問題がなくても、中高年以降でこむら返りを繰り返す人はいて、その場合は、下半身の筋肉バランスや循環力の低下が悪さをしていることが多くあります。
【参考】脚がつる症状に関連する疾患例
- 【イオンバランス異常】
- 腎疾患
- 【神経系疾患】
- 脳梗塞
- 椎間板ヘルニア
- 脊柱菅狭窄症
- 筋萎縮性側索硬化症
- 筋ジストロフィー
- 【骨関節疾患】
- 関節炎
- 【血液系疾患】
- 下肢静脈瘤
- 血管炎
- 閉塞性動脈硬化症
- 【代謝異常】
- 糖尿病
- 肝硬変
- 低栄養状態
- 【内分泌系疾患】
- 甲状腺機能低下症
- 副甲状腺機能低下症
- アジソン病
- 【薬剤の副作用】
- 高血圧症
- 脂質異常症
- ぜんそく
- 抗がん剤
- ホルモン剤
脚がつる(こむら返り)原因
なぜ筋肉が異常収縮するのか?
筋肉の収縮は、細胞内のカルシウムイオン濃度が上がることで起こります。筋肉の収縮時には、体内にはカルシウムイオン濃度を調整する機能も働いています。
加齢や疲労、栄養不足などにより濃度調整機能が低下すると、筋肉の伸び縮みがうまく制御できなくなり、痙攣を起こしやすくなります。
夏のエアコンによる冷えなども脚がつる原因になります。
脱水状態(水分不足)
運動をしている時、睡眠時の発汗などで、脱水状態になった時に「こむら返り」が起こりやすいです。
夏は暑さから日中も睡眠中も脱水状態になりやすいので、「こむら返り」の症状が起きやすい時期です。
汗をかいた時に水だけを飲むと血液中のミネラルバランスが崩れるので、起きやすくなる可能性があります。
寝る前に小さめのグラス1杯程度、常温のスポーツドリンクで水分補給をしておくと、ミネラルを補給できるので「こむら返り」の予防になります。
食事を見直す
カルシウムやマグネシウムを含む食事や、ミネラルが摂れるサプリで補うのも良いかと思います。
[ミネラルを多く摂れる食品の例]
・バナナ
・トマト
・納豆
・牛乳
・チーズ
・ひじき
・卵
天然のマグネシウム等のミネラルをピンポイントで摂取できる「のり」がおすすめです。
ちなみにお米は冷えた方が血糖値の上昇を抑えられるので、お弁当でのりを巻いたおにぎりを食べると、肥満対策にもなります。
脚がつった時(こむら返りが起こった時)の対処方法
脚がつってしまった場合のストレッチ
つっている足のつま先を持って伸ばすように、ゆっくり手前に引く
片手を足の親指辺り、片手をくるぶし辺りに置いて、足首をゆっくり回す
立ち上がって脚を前後に開いて、アキレス腱を伸ばす要領で、つってしまった方の足のアキレス腱~ふくらはぎにかけてゆっくり伸ばす。
当サロンでの睡眠中に脚がつる症状に対する対処方法
夜な夜な脚がつるというのは、痛みに対するストレスや恐怖によって睡眠の質も悪化させる非常に辛い症状です。
当サロンでは頻繁に睡眠中に脚がつる人は、水分不足やミネラル不足ではなく、下半身の筋肉バランスの悪化や循環力の低下に大きな原因があると考えますので、そこを改善していく必要があります。
また整えた筋肉バランスをより良い状態に保つ為に、お家でできる簡単な運動もお伝えさせて頂きます。
足の筋肉バランスが崩れているかどうかは、自分の意志で足指を動かせるかどうか、簡易的に調べるなら足指でグーパーができるかどうか確認してみると良いです。
動かしにくい指がある方は少し注意、自分の意志であまり動かせない方は要注意です。